イベントリポート

The Okura Tokyoと働き女子 (2)  優しくなれた「ひとり時間」

新型コロナウイルス禍のなか、仕事や家庭で日々頑張る女性たちがもっと元気にいられる環境づくりを――日経ウーマノミクス・プロジェクトとパートナー企業のホテル「The Okura Tokyo」がタイアップした新企画のリポートの2回目です。ウマノミ会員がホテルに宿泊体験し、働き女子向けの魅力的なプランを考えます。今回は公私ともに忙しい2人の女性が、久しぶりの「ひとり時間」を過ごすことでジブンらしさを取り戻した体験に注目です。

「本当の私」を再発見

外資系コンサルティング会社で働く丸山れいもさんはこの春に出産を控え、おなかの赤ちゃんとともに参加してくれました。キャリアウーマンであり、妻であり、まもなくママにもなります。「周囲から求められるそれぞれの"役割"に満足し充実もしている。その一方で『本当の私』ってどこかに置いてきた気がして...」。そんな思いから、いつもの"役割"からしばし離れ、自分のことだけを考えてみるホテルステイがしたいと応募しました。「コロナ禍の在宅勤務によって多くの女性が仕事と家事の時間が増え、自分のための時間が取りづらくなっていると思います。ひとり気ままな時間を過ごすことで『本当の私』を再発見するようなプランを作れたら」と抱負を語りました。

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客室でくつろぐ丸山れいもさん。ホテルステイで自分だけの時間を過ごして「本当の私をみつめたい」といいます

丸山さんは1泊2日の滞在中に茶室での点茶体験やマタニティ対応のマッサージなど、リラックスメニュー中心の時間を過ごしました。そのなかでとりわけ感動したというのが茶室「聴松庵」での体験です。本人が想定していなかったホテル側の提案でしたが、宿泊後のグループミーティングで「一番よかった!」と絶賛。抹茶をたてる亭主の所作の美しさ、花や菓子に感じる季節の流れ、静寂な空間に漏れる茶釜の湯音などに「心が清められる感覚がありました」。丸山さんにとって点茶体験は本当に久しぶり。お作法のことや茶室のしつらえなど、亭主をサポートする司会役の半東さんとの会話も興味深く、日本文化の良さを改めて実感したといいます。

夕食の時にも和のホスピタリティを深く感じました。日本料理「山里」でのひとりでの食事。料理人と会話ができるカウンター希望でしたが、感染症対策のためこの日はテーブル席です。寂しいかなと思っていましたが、スタッフが声をかけてくれ、ひとりでも飽きさせないおもてなしに心が安らぎました。そして丁寧に、繊細に作られた一皿一皿の和の料理が心を豊かにしてくれます。「色や季節の香りなど五感で楽しめました。全身に染みわたる感じ」。慌ただしい毎日の食事では味わえなかった感覚にハッとし、「普段からも丁寧に日々を暮らすことを心がけよう」と心を新たにしました。

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丸山さんの夕食は日本料理「山里」にて。陰陽五行説に基づいているという日本料理の文化的な話も知識欲を刺激しました

ひとり時間は客室でも充実していました。新型コロナの感染防止対策のため館内のレストランやバーは営業時間を短縮。この日は午後8時までで、それ以降は客室で過ごします。丸山さんは夜景を眺めながらゆったりとつかれるお風呂で静かに自分を見つめることができました。客室に付いたスチームサウナも快適で、多忙な毎日で心身にたまっていた疲れが汗と共に洗い流された感じです。「客室内にも上質のリラックスタイムを過ごせる要素がたくさんある。The Okura Tokyoでのひとり時間は気持ちを切り替え、本当の私の再発見につながる」と実感しました。

大切な過去と出会える場所

外資系生命保険会社に勤める原こずえさんは2人の子供がいるワーキングママです。仕事と介護、子育てに忙しい日々を送るなか、普段はなかなか持てないひとり時間を大切にし、自分のことを見つめ直す機会にしたいと企画に応募。ホテルのホスピタリティなども学んで新たな気づきを得る滞在を期待しました。原さんの1泊2日の体験で「感動が想像を絶する!」と感じたのがヘッドスパの体験メニューです。頭皮からのコリをほぐすエステトリートメントを受け、「温泉につかっているような感覚。これまで受けてきたヘッドスパのなかでも最高に気持ちがよかった」とすぐに翌月と翌々月の予約を入れました。「心身ともに心地いいと感じたら、すぐに行動に移すタイプなんです」と自らを分析します。定期的に通うことを自分へのごほうびとしてコミットすることで、仕事への意欲もさらに高まったようです。

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ヘッドスパを受けてリラックスする原こずえさん。早速、次回と次々回を予約してリピーターになりました

丸山さんが感動した点茶体験は、原さんにとっても特別なものになりました。ゆったりとした所作で抹茶をたてる亭主の姿を見ていた時に、親しかった高校時代の友人のことをふと思い出し、涙があふれてきました。高校で原さんは茶道部に所属。友人は茶道部の部長でしたが、若くして病気で亡くなったそうです。目の前の亭主の姿が友人の姿と重なりました。高校卒業後は茶道から離れていましたが「友人がまた始めたらと言ってくれてる気がして」と原さん。The Okura Tokyoは「自分のなかの大切な過去と出会える場所」との印象を持ちました。

ホテルでのひとり時間を過ごした原さんは、慌ただしい日常生活ではつい後回しにしてしまうことに、あえて時間を費やす大切さに気づかされたといいます。部屋で夜景を眺めながらゆっくりとお風呂につかり、1日を振り返ると、急に手紙を書きたくなりました。自分の心の中にふと湧き上がった思いを、家族と友人に宛ててホテルの便せんにしたためました。普段はなかなか言えない気持ちも手紙だと素直に伝えられます。未明には米国にいる友人と久しぶりにオンライン電話で話もしました。「ホテルで自分だけの時間を持ったからこそ、いつもとは違ったことが体験できた」と充実した一夜となりました。

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茶室「聴松庵」では立礼(りゅうれい)式と呼ぶ椅子に座ったスタイルで点茶を体験しました

翌朝は一番で館内のフィットネスルームに出かけ、ストレッチングなどで体をほどよく動かしました。個人トレーナーからは運動だけでなく、必要な栄養素なども学び、早速「その日のメニューの栄養バランスを意識しながら朝食を楽しみました」。その後は館内ツアーやホテル敷地内にある私立美術館「大倉集古館」の見学ツアーに参加。The Okura Tokyoならではの建築やアートの学びも体験しました。「ワンストップで食事、エステ、運動、美術館見学などができ、充実した時間を過ごせるのもホテルステイの魅力」といいます。

心と体を満たすプリフィックスプラン

宿泊体験から1週間後のグループ会議では、丸山さんと原さんがペアを組んで働き女子向けの宿泊プラン案を検討しました。この1週間を振り返り、丸山さんが驚いたのは「自分にも周囲にも優しい気持ちになれた」という自らの変化でした。ひとり時間を持つことに協力してくれた夫に対して、さらには仕事上のメールの文面もいつもより丁寧になったといいます。「家庭にも仕事にもよい流れができ、業務効率も上がった。優しさは伝播すると思う。The Okura Tokyoで過ごした時間がそのきっかけになった」と感じています。

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点茶体験に感動したという丸山さんが撮影した抹茶と茶菓子(左)。右は原さんが早朝に撮影した客室から見た日の出

原さんも「宿泊体験を経て、ひとり時間を持つことが大切だと確信した」と強調します。仕事や家事育児で慌ただしい日常が続いているときこそ、時には自分のための時間をつくり、心も体も充電することが結果的には周囲にもよい効果をもたらすとの思いです。自分のためのひとり時間を過ごす場所として、The Okura Tokyoは当初の期待値を上回るものだったと語りました。

2人が話し合って提案したのは「心」「体」「食欲」「知識欲」をそれぞれ満たす選択メニューをそろえた休日プランです。心のためのメニューとしては茶室体験やワイン体験など、体のためにはストレッチングやヘッドスパなど、食欲は和食・洋食・中華など、知識欲は大倉集古館や薬膳についてなどの選択肢を用意。「宿泊客が自分の好みで選んでメニューを組み立てるプリフィックス形式のプランにすることで、自分のひとり時間をより充実したものにできる」と説明しました。The Okura Tokyoの担当者は「旅行は計画を立てるときから楽しいもの。プリフィクスプランはいいアイデア」と働き女子のニーズに応える商品プランづくりにつなげていく考えです。

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1泊2日の宿泊体験直後のグループミーティング。The Okura Tokyoのスタッフらが加わり、参加会員4人が体験の感想などを発表しました

The Okura Tokyo、自分らしく過ごすステイプランを6月発売へ

The Okura Tokyoは、宿泊客が自分好みの時間をつくる新プラン「ONにもOFFにも 自分らしいホテル体験『プリフィックスステイ』」を6月7日に発売する方針を決めました。今回の日経ウーマノミクス・プロジェクトとのタイアップ企画で宿泊体験したウマノミ会員4人の感想や意見を踏まえ、点茶体験やヘッドスパ、クラブラウンジ利用など複数の選択メニューを揃えたプリフィックス制のプランです。夕朝食も薬膳などの特別メニューから選べるようにします。料金は1室1名で10万円弱~、1室2名で15万円弱~を想定。営業企画部の担当者は「仕事に活用できるワーケーションプランとして、あるいは自分へのご褒美プランとして、お客様個々のニーズに合わせて選べます。日本のホテルらしい和の美やおもてなしを通じて、お客様の五感に訴える体験をご提供し、コロナ禍においても心と体を潤して未来につなげていただきたいと思います」と話しています。

● The Okura Tokyoと働き女子 (1) 「余白」で高まる仕事創造力

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