イベントリポート
JA中野市のきのこを食べてキレイで健康になろう!
2018.11.15
最近は"菌活"の代表格として、その栄養価の高さでも注目される「きのこ」。生産量が日本でトップクラスのJA中野市(長野県)のきのこをテーマにした丸の内キャリア塾スペシャルセミナー(主催:日本経済新聞社クロスメディア営業局、協賛:JA中野市)が11月15日、東京・大手町のJAビルにある農業・農村ギャラリー「ミノーレ」で開かれました。きのこに詳しい料理研究家でフードコーディネーターの木田マリさんと、野菜でキレイ・プロジェクトを主宰する野菜ソムリエ上級プロの西村有加さんを講師に招き、きのこの魅力がたっぷりわかる料理の実演と講演が行われました。
手軽にできるおいしい料理で、きのこの魅力を味わい尽くす
セミナーには食にこだわる多くの女性が参加。用意されたきのこ料理を試食しながら講師の話を聞くスタイルです。会場はかぐわしいきのこの香りに包まれ、和やかなセミナーとなりました。

まずは木田マリさんが「きのこたっぷりヘルシークッキング」と題して、JA中野市のきのこを使った2品のきのこ料理を実演しました。もともとは日本テレビ系列の料理番組「3分クッキング」の制作をしていたという木田さん。現在は料理研究家として活動し、一番の得意分野は「きのこ」だといいます。きのこ学会評議員で、きのこマイスターとしても活動しているというだけあり、料理実演の際にも、きのこをおいしくする秘訣をたっぷり語ってくれました。

最初に紹介した料理は「きのこ肉そぼろ」です。鶏ひき肉にブナシメジ、エリンギ、エノキタケなどの角切りを加えた料理で、作り置きにもオススメだとか。「ご飯の上にのせるのはもちろん、サラダ菜に巻いたり、うどんにのせたりしてもおいしいですよ」。きのこの炒め料理のポイントとして、「きのこは90%が水分。水分を飛ばすようにしてよく炒めると、うまみが凝縮しておいしくなります。きのこの表面がツヤツヤ光り出したら、よく炒まってきたサインです」と教えてくれました。

もう1品は、3分でサッとできる「エノキタケとオカヒジキのゴマのりあえ」。ゴマ油を回しかけたエノキタケとオカヒジキを電子レンジで加熱し、調味料と和えるだけというメニューです。「簡単だけど、きのこの栄養にプラスして、オカヒジキのビタミンAやカルシウムもとれる栄養豊富な一品。冷めてもおいしいので、お弁当にもオススメです」と木田さん。水分が多いきのこは、電子レンジ調理にもぴったりな食材だそうです。
栄養満点のきのこを、冷凍保存でさらにおいしく
次に野菜ソムリエ上級プロの西村有加さんが「きのこのチカラでキレイになろう!」と題して講演しました。まずは試食用に提供された「きのこたっぷりみぞれスープ」のレシピを紹介。4種のきのこ(エノキタケ、ブナシメジ、エリンギ、ナメコ)がたっぷり入ったメニューです。「ポイントはエリンギの切り方。軸の部分を輪切りにすると、ホタテのような食感になるんです。太めに輪切りして、バターしょうゆで焼くのもおいしいですよ」と教えてくれました。

最近視察してきたというJA中野市のきのこ栽培についても詳しくレクチャー。きのこ生産量が全国1位の長野県の中でも圧倒的シェアを誇る中野市は、服についたホコリひとつ入らないよう衛生管理を徹底しているそう。「中野市のきのこは洗わずに食べられると聞いていましたが、その理由が納得できました」という話に参加者も興味津々でした。
きのこの栄養については「免疫機能を正しく働かせる成分やビタミン・ミネラルが豊富」「食物繊維が豊富なので、便通をよくし、腸をキレイにする働きが期待できる」などの文章を、穴埋め問題形式にして楽しく解説しました。「ナメコのねばねば成分のムチンは粘膜を保護するため、風邪の予防にも美肌にも役立つ」など、エノキタケ、ブナシメジ、エリンギ、ナメコそれぞれの栄養にも触れ、どんな時にどのきのこを食べるのがいいかも紹介。一番のオススメは、いろいろな種類のきのこを食べることだそうです。「いくつかのきのこを組み合わせて食べると、さらに健康や美容につながります」と話していました。

きのこの保存方法についても役立つアドバイスがありました。冷凍生活アドバイザーの資格も持つ西村さんによると「きのこは、ぜひ冷凍してください。冷凍保存するとうまみ成分が出やすくなり、栄養価がさらに高くなるというデータもあります。特に炊き込みご飯に使うと、圧倒的においしくなるのでオススメです」とのこと。きのこは湿気を嫌うため、購入後1~2日中に使う場合は、キッチンペーパーなどに包んで冷蔵保存するのがベターだそうです。
2人の実演・講演のあとは、参加者の皆さんからいただいた質問に答えるQ&Aセッションです。新鮮なきのこの見分け方についての質問に、木田さんが「シイタケやエリンギは、かさの部分が内側に丸まっているものが新鮮です。収穫から時間がたつと、かさは開いてきます。きのこ全体にハリがあり、水っぽくないものを選びましょう」と教えてくれました。

きのこの魅力を最大限に生かした料理法については、「ビタミンCをとりたい場合はスープで。ビタミンBをとりたい場合は、油で炒めた料理がオススメです」と西村さん。木田さんは「きのこはお肉やお魚どちらとも相性がよく、焼いても煮ても蒸しても揚げてもおいしいので、ぜひいろいろな料理に使ってください」と話し、セミナーは盛況のうちに幕を閉じました。
