イベントリポート

「ファーマーズマーケットツアー」 JAきみつ・房総半島で感激の体験

地域の新鮮な野菜や果物、畜産物を購入できる「ファーマーズマーケット」の魅力に触れるバスツアーが9月17日にありました。10月2日が「直売所(ファーマーズマーケット)の日」として登録されたのに合わせて実施した丸の内キャリア塾スペシャルセミナー「ファーマーズマーケットツアー~JAきみつの直売所で収穫体験しながら新鮮野菜を買いに行こう!~」です。当日は36倍の応募倍率をくぐり抜けて当選した20名の女性が参加、農畜産物を身近に感じる貴重な機会となりました。

野菜ソムリエ上級プロから学ぶ

<午前8時30分> 集合場所の東京・大手町のJAビル前に、動きやすいファッションに身を包んだ女性たちが次々に現れました。この日のツアーの目玉である千葉県の野菜に関する資料などが入った袋を受け取って貸し切りバスに乗り込みます。定刻通り、午前8時30分にJAきみつのある房総半島に向けて出発しました。

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野菜ソムリエ上級プロの髙原和江さん

この日のツアーには野菜ソムリエ上級プロの髙原和江さんが同行しました。「千葉県は全国屈指の農業県。産出額1位を誇る野菜も多いんですよ」。"ちばの野菜伝道師"でもある髙原さんは東京でのOL生活を経て、現在は出身地である千葉県いすみ市で暮らしながら、地域振興、移住・定住促進、環境保全などさまざまな活動に取り組んでいるそうです。

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広い畑が広がる千葉県は全国屈指の農業県

髙原さんは参加者に「野菜は食べられる植物」という興味深いキーワードを示しました。「野菜もタネから芽が出て、茎やつるが伸び、そして花が咲き、実がなります。今日は収穫体験や直売所での買い物を通して野菜を体感できるので、野菜の植物としての側面も観察してみてください。新しい発見があるかもしれません」。野菜を保存する際も、例えば立って育つアスパラガスは寝かせずに縦にしておくなど、植物としての育ち方を参考にするといいそうです。

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そのほか「色にも栄養がある」「切り方や調理の方法によって食感や味も違ってくる」「新鮮さがおいしさに通じる」など、髙原さんは野菜に関する知見をさまざまな視点から披露。野菜の魅力を多面的に知ることができました。

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袖ケ浦の農場で巨大落花生を収穫

<午前9時40分> バスは東京湾アクアラインを抜けて房総半島へ。緑豊かな千葉県の風景を車窓から楽しみつつ、落花生の収穫体験ができる袖ケ浦市の農場に到着しました。

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ツアーの一行は、袖ケ浦市の落花生畑に到着

天気は心地よい秋晴れ。農場に着くと、早速、農家の方から落花生についての説明がありました。参加者たちは掘り出された落花生を目の前に見ながら「落花生は花が落ちたところから、つるが伸びて実がなります」と聞き、その珍しい育ち方に驚いていました。

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いよいよ収穫体験です。今回収穫するのは千葉県が品種改良し、2007年から生産されるようになった巨大落花生「おおまさり」。普通の落花生の約2倍もある大きな実が、鈴なりになっています。

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土の中から鈴なりの落花生が現れた

参加者は力を込めて「えいっ」と株ごと地中から引き抜きます。それからひとつひとつ実をもぎ取り、収穫の喜びを体感しました。それぞれが2株(約1キロ)ずつを収穫し、おみやげに持ち帰ります。

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従来品種の約2倍の大きさがある落花生「おおまさり」

房総の郷土料理づくりに挑戦

<午前10時50分> ともに落花生を収穫し、一気に距離が縮まった参加者たちが次に向かったのは君津購買センター。ここでお昼ごはんとなる太巻き寿司づくりを体験しました。

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トンボとバラの花の柄がかわいい太巻き寿司

房総半島の郷土料理として、最近注目を浴びている「房総太巻き寿司」。カットするとカラフルな模様が現れるのが特徴です。今回はバラの花とトンボの柄の太巻き寿司を作ります。

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JAグループ"みんなのよい食プロジェクト"のシンボルキャラクター笑味ちゃんが描かれたかわいいエプロンと三角巾を身につけ、薄焼き卵や紅ショウガなどを使って、いざ太巻き寿司づくりに挑戦。特にトンボの柄は、羽や胴体などのパーツを組み合わせるのが難しく、みんなで励まし合うようにして作っていたのが印象的でした。

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切ったときの断面の絵柄をイメージして寿司を巻いていく

<正午> できあがった太巻きをカットすると、バラの花やトンボの柄が意外にきれいに現れ、皆さん大喜び。その後、自分で作った房総太巻き寿司を、JAの方が用意した小糸在来枝豆コロッケ、具だくさんの味噌汁とともに、ランチとしていただきました。

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巻いた寿司を切ると見事にかわいいトンボ柄がでてきて、にっこり

宝石のようなマスカット、旬の味に舌鼓

<午後1時> 昼食後、今度は富津市にあるビニールハウス農場で、ぶどう狩りを体験。今回収穫したのは、ぶどうの女王と呼ばれる「マスカット・オブ・アレキサンドリア」です。

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たわわに実った「マスカット・オブ・アレキサンドリア」

まずは甘くみずみずしい実をたっぷり試食。参加者たちは旬真っ盛りのぶどうのおいしさに手が止まらない様子でした。

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おいしいマスカットに笑顔がこぼれる

その後、ビニールハウス3棟に青々と実が連なったマスカット・オブ・アレキサンドリアを、それぞれハサミで1房ずつカットして収穫。カゴいっぱいに詰め込みました。これもうれしいおみやげです。

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大きくて、おいしそうな房を選んで収穫

直売所で生産者から買い物のアドバイス

<午後2時15分> 千葉ならではの里山の風景を車窓から眺めつつ、最終目的地であるJAきみつの直売所「味楽囲(みらい)さだもと店」へ。

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JAきみつの直売所「味楽囲さだもと店」のバックヤードを見学

直売所に着くと、店長からお店のことやお薦め商品の紹介などがありました。それから普段はなかなか入れないバックヤードへ。JAの直売店ならではの流通についても説明を受けます。生産者が直接納品することや、出品する農畜産物に対する安心・安全の取り組みの話に、参加者たちも興味津々です。

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豊富な農畜産物が並ぶ「味楽囲さだもと店」の店内

袖ケ浦市、富津市、君津市の農畜産物が並べられた店内には、旬の野菜や果物のほか、名物の青い殻の卵「アローカナ」、千葉県産牛肉、店長イチオシの新鮮なにんじんジュースなど、地元のこだわり商品がズラリ。

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新鮮な野菜や果物を購入するだけでなく、直売所に納品に来ていた生産者の方に商品について尋ねたり、珍しい野菜の食べ方を聞いたりする参加者も多く、充実したお買い物タイムになったようです。

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生産者やスタッフとの交流も楽しい

千葉の豊かな食材を実感

<午後3時15分> JAきみつの直売所「味楽囲さだもと店」を出発する際には、お店のスタッフが全員総出でお見送り。その温かな光景が感動的でした。

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東京に戻るバスの中では、今日、楽しかったことを参加者たちでシェア。「千葉県が、これほど食材が豊かなところだと知らなかった」「直売所や収穫体験で生産者の方から直接話が聞けてためになった」など、一人ひとりそれぞれの想いを語ってくれました。

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<午後7時> 帰りは渋滞のため予定より少し遅れて東京・大手町のJAビル前に到着。空からは雨も降り出していましたが、参加者の皆さんの顔には笑みがこぼれていました。たくさんの農作物のおみやげと産地でのまたとない体験を手に、満足のいくバスツアーになったようです。

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