イベントリポート

「美食女子」受賞商品とシェフの技 一夜の競演をウマノミ会員が堪能

一般社団法人日本能率協会が主催する「FOODEX 美食女子会」が9月12日、東京・赤坂のレストランで開かれました。今年で4回目となる美食女子会には過去最多の600人近い応募者があり、当選した日経ウーマノミクスの女性会員ら約60人が「FOODEX 美食女子」グランプリ2018の受賞食品・飲料を使ったイタリアンのフルコースを堪能しました。メーカー渾身の商品とベテランシェフの技の一夜の競演をリポートします。

アイデア光るアペタイザー

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「FOODEX 美食女子会」の会場となったレストラン「青山エリュシオンハウス」のメインダイニング

会場となった「青山エリュシオンハウス」は一軒家の邸宅を改築したイタリアンレストラン。ライトアップされたエントランスの階段を上がり、じゅうたんが敷かれた廊下を進んでいくと広々したメインダイニングにたどり着きます。

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前菜の盛り合わせ。左端から時計回りで「酵素ドレッシングでマリネしたホタテのカルパッチョ ~飲むヨーグルトとマヨネーズのソース~」「豚バラブレゼの冷製 ~なつめチップのアクセント~」「白だし香るにんじんサラダ ~パック de 蒸しパンのパンケーキを添えて~」

アペタイザー(前菜)は3品の盛り合わせ。その一つ、「豚バラブレゼの冷製 ~なつめチップのアクセント~」は豚バラ肉を柔らかく煮て、細かく砕いたナツメのチップを載せてさらにこんがりと焼いています。バラ肉の柔らかな口当たりに、カリッとしたナツメの食感でアクセントをつける発想が楽しい一品です。

「なつめチップ」(580円)は都商事(神戸市)が運営する「棗(なつめ)専門店 なつめいろ」の人気商品。鉄分やカルシウムなどのミネラル、葉酸をはじめとするビタミンB群など女性の健康にプラスとなる栄養素を豊富に含むナツメを、そのまま乾燥させてスナックのように手軽に食べられるアイデア商品です。

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都商事が運営する「棗(なつめ)専門店 なつめいろ」の清水朝子さん(左)。次々と運ばれるおいしい料理にお酒も進みます

「なつめチップは熱を加えすぎると風味が変わってしまうけれど、ナツメの味が残ったままでおいしかった」と料理に驚くのは、なつめいろで薬膳調理師という肩書で活躍する清水朝子さん。「風味を生かして調理するのは難しかったはず。なつめチップを料理にしたのは初めて見た」と感心しきりでした。

メイン料理で楽しむ意外性

青山エリュシオンハウスの石塚充シェフが「FOODEX 美食女子会」の料理長を務めるのは3回目。「一昨年、昨年と完成された企業の商品を相手に苦労したのに、今年はその上をいくものばかりだった」と苦笑い。「商品の良さを壊さずに、どうオリジナリティーを出すか」と知恵を絞って試作を重ねたそうです。

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メイン1皿目の「低糖質麺を使った冷製和風パスタ」

メインの1皿目、「低糖質麺を使った冷製和風パスタ」は、城北麺工(山形市)の「糖質50%OFF 低糖質麺」(320円)を使っています。糖質を抑えるため食物繊維を増やした麺はざらついた食感となることが多く、おいしくないと感じるものも少なくありません。同社商品開発部課長代理の黒田茉奈美さんは、「健康によい食事でもおいしくなくては続けられない。長年の技術を生かした独自の配合で小麦本来の甘さを楽しんでもらえる麺に仕上がったはず」と自信を見せます。

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青山エリュシオンハウスの石塚充シェフ(左)と城北麺工の黒田茉奈美さん

その甘みがきちんと伝わるようあっさりした和風パスタに仕立てた石塚シェフ。コンソメとめんつゆを合わせた和洋折衷ソースの新しい味わいで意外性をプラスしました。

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メイン2皿目。「鶏もも肉のパン粉焼き ライム&ゆずマーマレードのアクセント ~しそ香る梅酒のピクルスとともに~」(左)の下には「ベジブロスと椎茸のクリームスープムース」が添えられています。右は「パイナップルケーキをまとったマダイのフリット ~OSMIC トマトジュースのガスパチョソースで~」

「インスタ映え」デザートの数々

最後はお待ちかねのデザートです。「上善如水・サバランのマリアージュ」は、白瀧酒造(新潟県湯沢町)の日本酒「ロック酒の上善如水 純米」(1296円)をフランス伝統菓子のサバランに仕立てました。通常はラム酒などに浸して作る焼き菓子のサバラン。「夏にぜひ飲んでもらいたい」(同社の山口真吾取締役)という狙いで開発したという日本酒のフルーティーな味わいが、絶妙にマッチしています。

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盛りだくさんのデザートプレート。左手前から時計回りで「Liqueur de Mango の贅沢パウンドケーキ」「上善如水・サバランのマリアージュ」「フルーティーなジュレと爽やかな白ブドウのグラニテ」「林檎姫のクラフティー」「花びら舞うフェリーチェのドーム」

そのほか食用花の花びらを閉じ込めたゼリーや、カクテルグラスにフルーツをあしらったグラニテ(シャーベット)など5品が盛り合わせられたデザートプレート。参加者はスマホを熱心に操り、目でも楽しめるメニューの数々をインスタグラムやツイッターなどにアップしていました。

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参加者は料理が運ばれるたびにスマホでパチリ

「FOODEX美食女子」グランプリは、日本能率協会が毎春開催しているアジア最大級の食品・飲料展示会「FOODEX JAPAN」のなかで実施しています。来年には「美食女子アワード」と名称を変えてさらに充実した表彰制度に衣替えするそうです。同協会の橋本広子さんは「みなさんのように食に関心の高い女性を審査員として募集中です。ぜひご応募を」とアピールしていました。

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白瀧酒造の山口真吾取締役(左)と日本能率協会の橋本広子さん

一夜限りの宴が終わると、参加者一人一人にこの日登場した受賞商品がたっぷり詰め込まれた大きな紙袋のおみやげが。親しくなった参加者同士でいつまでも名残惜しそうに記念撮影にいそしむ姿が印象的でした。

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当日は写真撮影用の小道具も用意。同じテーブルで集合写真を撮ってもらう姿があちこちで見られました

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