オリジナルメニューによる弱点克服トレーニングで、
走る気持ちはポジティブに変化。
フルマラソン完走に向けてのカラダづくりをしよう! 当サイトでトレーニング参加のモニター募集し、「ぜひともチャレンジしたい」という熱意をもった女性を二人三脚で応援していくのが本企画の趣旨だ。モニター当選者の嶋田幸子さん(47)はフルマラソン未経験。職場仲間との“ノリ”で『東京マラソン2017』に応募したら当選したという、まさに“育て甲斐のある?”ランナーだった。
昨年12月、東京・大手町の『R-body Institute』での身体測定(詳しくは【その1】で)を受けて、嶋田さんの身心にはどのような変化があったのだろうか。年が明けてさっそく取材陣は、嶋田さんがトレーニングをする『R-body』に向かった。すぐ目の前の道路は皇居周回コース。多くのランナーがイキイキと走る姿を目の当たりにして、嶋田さんの本気度もアップしているかな、と期待しつつ…。
早速立ちはだかる
「年末年始の忙しさ」という壁。
1月19日、R-body Instituteに現れた嶋田さん。トレーニング前に、前回の身体測定後の日常トレーニングや生活習慣を記録したノートを見せてもらった。が、その内容は…。
『年末年始で仕事がバタついてしまい、なかなかトレーニングに通うことができず心苦しいばかりです』
『仕事が忙しく、連日の残業と休日出勤が続きトレーニングが全然できない自分を不甲斐なく思う』
『忙しくて、なかなか行動に移すことができないのが現状』
といったコメントがならび、ご本人としてもあまり順調ではない様子。年末年始は忙しい。そんな中でも自宅でできるトレーニングや、可能な日にはランニングも意識的に行ってくれたようではある。
「ジムに来るのは久しぶりなんです」と言いながらも、ウエアに着替えた嶋田さんの顔はさっきより凜々しい。そう、そう、今日もトレーニング頑張りましょう、嶋田さん!
やみくもに走り込むより、まずは身体を整える。
オリジナルメニューでウイークポイントの改善。
R-body Instituteでは、身体測定の結果に基づき、その人の身体の機能に合わせた最適なトレーニングメニューを作成してもらえる。時間のないときは家でもできる基本的な動きを中心としたトレーニングが20種類ほど組まれている。そのメニューは専用アプリで確認できる仕組みだ。
前回の身体測定で、「姿勢」と「体幹」がウイークポイントと指摘された嶋田さん。組まれているメニューもその2つを重点的に改善するものだった。
まずはストレッチから。ケガを防ぐためにも最初にしっかり身体をほぐそう。写真に写っているのは、振動するマシン。ここに身体を触れさせながらストレッチをすることで、より高い効果が期待できるそうだ。
こちらはトレーナーによる呼吸の指導。呼吸がうまくできないと、横隔膜の動きに伴って上半身の動きが正常でなくなっている場合があり、そういったところも正していくのだそうだ。ちなみに、深く呼吸をしたときは胸が前にでる膨らみ方をするのではなく、身体の横から肋骨が横に広がるような膨らみ方をするのが理想的。気になる人は自分でもやってみよう。
続いては片足でのバランス能力を向上するためのトレーニング。歩いたり走ったりは片足立ちの連続で成り立っている動作なので、おかしな姿勢になっていないか、無理な筋肉の使い方をしていないかなどは非常に重要という。片足でバランスをとった状態でおもりを使い、トレーニングを行っていく。
器具を使ったこんな「いかにも筋トレ!」っぽいものも。マラソンなどの走る行為は、腕を振る動作が非常に重要になるため、肩甲骨周りを鍛えることは非常に大切なのだ。少しずつ負荷を調整しながら鍛えていこう。
こうしてみると、ランニングマシンでガンガン走ったり、エアロバイクを延々と漕いだりという、いわゆる「激しい運動」の動作はあまりない。むしろ姿勢を正したり、じっくり筋肉を鍛えたりする動作ばかり。「基本動作」を正しく行っていくことの大切さが全面に出たトレーニングとなっている。間違った姿勢で走り続けることよりも、まずは走れる身体をきちんと整えることが何より重要なのだ。
走れる距離そのものよりも、気持ちの面で変化あり。
残りの期間をポジティブに乗り切れるか…!?
全てのメニューを1時間強でこなした嶋田さん。R-bodyでのトレーニングは久しぶりだったこともあり、ちょっとお疲れの様子。見た目に激しい動作はなかったのだが、それでも額に汗がにじむ。
身体測定から1カ月、自分の身体や気持ちにどんな変化があったか、ちょっと聞いてみることにしよう。
「まずはトレーニングをすると筋肉痛がすごくて。『私って日頃は本当に使っていない筋肉が多かったんだな』というのを感じました。まだ具体的に身体の変化があったわけではないのですが、気持ちはだいぶ変わってきたかもしれません。通勤で駅の長い階段を毎日上り下りするんですけど、それが苦じゃなくなったんですよね。『これくらいならできる!』みたいな気持ちで、自信が持てるようになったというか(笑)。なので、フルマラソンもポジティブな気持ちで目指すことができています。以前は『無理なんじゃない?』って思うことも多かったけど、今は『なんとかなるかな!』って気持ちです」
フルマラソン当日まで残りの期間も少ない。これからどんなふうに過ごしたいかも、ここで決意を新たにしていただこう。
「トレーニングをもっと頻度高くしなければ、と感じています。今もランニングをしていると膝が痛くなることがあって。どこかが痛いって、動きが適切じゃないからなんですよね。姿勢や動きを正しくしていくことで、もっと楽に走れるようになると思うので、与えられたメニューをしっかりこなしていくことが重要かな、と!」
嶋田さん自身、思うように実行できていないと感じる点はありつつも、自分の走り方のくせに気づくなど、いくつか発見のある期間となって手応えもあるようだ。あとは42.195kmを本当に走りきれるのか…ということが課題だが。
きっと大丈夫です、嶋田さん。帰路につく嶋田さんに、取材陣からエールを送った。