日経ウーマノミクスプロジェクト

menu

ジブ研セミナーリポート テーマ:この秋冬のニューストレンドは、この3つ

しなやかに生きるためのニュース活用法

みなさんは日々のニュースをどのようにとらえていますか? 日経ウーマノミクス・プロジェクト実行委員会は11月4日、西武池袋本店(東京・豊島)で第3回ウマノミゼミナール特別編・ジブンらしさ研究セミナーを開催。政治・経済の最前線を取材する日本経済新聞の木村恭子編集委員が「この秋冬のニューストレンドは、この3つ」と題し、最近のニュースから読み取れる時代のトレンドとニュースの活用法を解説しました。人生をしなやかに生きるためのヒントが、日々のニュースにはあるといいます。

「小池劇場」にみる女性のエネルギー

女性のファッションと経済の関係から講演は始まりました。これまでの服やメークの流行をみると、好景気には鮮やかな色やボディコンが現れ、不景気では自然な色あいが好まれやすく、ファッションには時代の機運やエネルギーを映し出す傾向があると木村編集委員は指摘します。そのうえで今のファッショントレンドには「景気よ、まだまだ上向け、頑張ろう」という前向きのベクトルと、「ずっと頑張ってきたのでそろそろリラックスしたい」という逆のベクトルが並存し、それらがせめぎあって、イノベーションを起こそうとしているのが日本の現状だと分析しました。ファッションに限らず、日々のニュースも同じように分析できます。昨今のニュースからは3つのトレンドが見えるそうです。

第1のトレンドのキーワードが「劇場化」です。世の中が変化を起こすには、平時には無いエネルギーが必要です。その典型が「小池劇場」です。先の東京都知事選以降、都政の問題に切り込む小池百合子知事の姿はエネルギーに満ちています。しなやかに都議らと渡り合う小池知事について木村編集委員は「しなやかさもエネルギー。女性のほうがしなやかなので上手に対応できます」と話しました。

これはみなさんの仕事などでも生かせる方法ではないでしょうか。今起きているニュースから自分に役立つものをいかに感じ取るのか。怒りや好き嫌いの感情は一度横に置いて客観的にニュースを分析することが大切だといいます。

「朝活・昼活・ゆう活」は働き方改革

第2のキーワードは「レガシー作り」です。今年はオバマ米大統領の広島訪問など、歴史的な課題を前へ進めようとする力が働いているニュースが相次いでいます。いま注目すべきはロシアのプーチン大統領の来日と北方領土問題の行方です。日ロの交渉の行方に関するニュースは、交渉ごとにおいて相手の置かれている状況を見極め、自分にとって得なのか損なのか、どんな態度をとるべきなのかなどを考える機会にもなるでしょう。

第3のキーワードは「朝活・昼活・ゆう活」といった動きを示す「活」です。木村編集委員はこれらの動きを「働き方改革」と指摘しました。今年は男女雇用機会均等法から30年の節目。女性の働き方が多様化し、家族のあり方も変わってきて、男性も含めて改革していこうというエネルギーが高まっています。ニュースに表れる様々な「活」には、企業や従業員の意識改革へ向けた動きがあるといいます。

3つのキーワードが示すニュースのトレンドは、時代のエネルギーを映し出したものです。木村編集委員は「ニュースを上手にとらえて自らのエネルギーをチャージしてほしい」とアドバイスしました。さらに世の中にあふれるニュースを活用するコツとして、今必要な「1年モノ情報」、将来のキャリアを見据えて少し先まで必要になる「5年モノ情報」、さらにライフワークにつながる「一生モノ情報」の3つに分類してとらえ、アウトプットしていく方法を勧めました。

ニュースから幸運をつかみ取る

ふとした偶然を生かして幸運をつかみ取る能力を「セレンディピティ」といいます。木村編集委員は「自分にとって必要なニュースをつかみ取り、幸運のライフサイクルをつくってください」と講演を締めくくりました。

セミナーは終始笑いが絶えませんでした。講演後の質疑応答では「なぜ記者になったのですか?」「最近の高校生のスカート丈が短い理由は?」などの質問が参加者から相次ぎ、木村編集委員はひとつひとつ丁寧に答えました。上司との飲み会を前向きなものに変えるマインドセットのことや、相手になりきってどう考えるかを先回りすると取材もセールスもうまくいくことなどのアドバイスもありました。参加した30代の会社員は「話を聞いて、未来は女性のエネルギーにかかっている気がしました。頑張ります」と笑顔で話していました。

受付中のアンケートはこちら 最新のお悩みルームはこちら

pagetop