大人の歯は親知らずを除くと28本です。1本抜けるだけで、周囲の歯にも影響を及ぼすほか、噛む力が低下します。歯の本数と食品を噛む（咀嚼）能力に関する調査によると、およそ20本以上の歯があれば、かたい食品でもほぼ満足に噛めることが科学的に明らかになっています。
しかし65歳以上の日本人の歯の数は平均で20本以下となっています（*1）。
噛むことは血流を良くし、脳の働きを活発にします。65歳以上で自分の歯がほとんどなく、入れ歯を使っていない人は、歯が20本以上ある人に比べて、認知症のリスクも高くなるとの報告もあります（*2）。80歳になっても自分の歯を20本以上保つために、日頃から歯のケアが大切です。

（*1）厚生労働省 平成23年歯科疾患実態調査
（*2）yamamoto et al., Psychosomatic Medicine, 2012