日経ウーマノミクスプロジェクト

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ジブ研セミナーリポート

テーマ:人気プロコーチが伝授する!セルフモチベーションアップ術

自分に問いかけ、動機を知る

仕事の目標を達成するには、モチベーション(動機付け、やる気)を保ち続けることが必要です。でも、さまざまな原因で気持ちが高まらないこともありますよね。どうすれば切り替えて、前向きに取り組めるのでしょう。日経ウーマノミクス・プロジェクト実行委員会は8月25日、西武池袋本店(東京・豊島)で「人気プロコーチが伝授する!セルフモチベーションアップ術」と題した「ウマノミゼミナール特別編ジブンらしさ研究セミナー」を開催。ビジネスコーチである猪俣恭子さんが、自分でモチベーションを高めるコツを伝授しました。

影響大きい言葉の力

企業でのリーダー経験とコーチング理論に基づいた研修に定評がある猪俣さん。「モチベーションアップのための考え方を学び、自分で自分をリードするコツをつかんで、ポジティブに毎日を過ごせるようになりましょう!」と話し始めました。ポイントとなるのは「言葉を味方につける」「とにかく、良いイメージを持つ」の2つと強調します。

まず「言葉を味方につける」の説明から。言葉は思っている以上に自分に影響を与え、モチベーションを左右しているそうです。業績が高い人とそうでない人は、メールでよく使う言葉も違っているという研究結果を紹介。どれほど影響があるか体験するため、隣の人と質問を交わしてみました。

まず「やろうと思っていて、やっていないことはなんですか?」と尋ね、「なぜできないのですか?」「どうしたらできますか?」と2つの質問をします。参加者は答えていきます。

そして最も重要な質問「それができたら、あなたにとってどんないいことがありますか?」。猪俣さんは「さっきの2つの質問に比べて答えにくいかもしません」と話しかけます。「それをする動機、つまりモチベーションを聞いているからです。大切な答えほど深いところにあるもの。意識して自分に問いかけていると、やろうと考えたそもそもの動機が見えてきます」。適切な言葉を用いた質問を自分自身に投げかけることで、モチベーションを知ることが大切というわけです。

人にも未来にも良いイメージを

猪俣さんが教えるもうひとつ大事なことが「とにかく、良いイメージを持つ」。具体的には「人」と「未来」という2つのイメージを思い浮かべます。人に対しては「あんなふうになりたくない」ではなく、「こんな人になりたい」とプラス思考にします。本や歴史の登場人物を取り上げても、周囲の人たちの長所をいいとこ取りしてもいいそうです。脳科学では、他人の動作を自分の動作に置き換えて反応する「ミラーニューロン」という神経細胞があることがわかっています。なりたい姿を想像すれば、自然と取り入れていくと猪俣さんは言います。

とはいえ、失敗して落ち込んだり愚痴を言いたくなったりと、マイナス思考が広がることは誰にでもあります。そんなときの感情コントロール法として、ここでも自分に質問をして考えを引き出すのが有効ですと猪俣さん。失敗の体験をじっくり味わって「自分が学べていることはなんだろう?」「同じ結果にならないためにはどうしたらいいんだろう?」と、ネガティブなことを未来に生かすようにします。「うまくいったときも、振り返って理由を知っておけば、次からは意識して成功した方法をとるようになります」

最後に猪俣さんは、「未来に対しては、とにかく良いイメージを持ってください。妄想でもいい。思うことはタダ。道中の苦しみではなく、山頂のすばらしい景色や達成感をイメージするほうが、くじけないで目的地にたどり着ける可能性は高いです」と力強いメッセージを伝えました。

実際に体験したことで、モチベーションアップのコツをより具体的に実感した参加者が多かったようです。「明日から仕事を頑張ろうと前向きな気持ちになれました」(会社員・20代)、「ネガティブな感情のコントロールも学べてよかったです」(研究職・50代)。幅広い年代の参加者にとって満足度の高いセミナーとなりました。

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