STORY ECC vol.7

ホームティーチャーと一緒に喜び、悩み、挑む

ECC ジュニア事業部 名古屋センター センター長
宮田 江津子さん

愛知県内の「ECCジュニア教室」を統括する名古屋センターは、ジュニア事業部で最も売り上げを稼ぎ出す。その重要拠点でセンター長を務める宮田江津子さん(36)は教室を運営する「ホームティーチャー」に寄り添い、一緒に喜び、悩みを解決する糸口を探ってきた。誰からも深い信頼を得た彼女は、愛知県でさらに教室を増やそうと奮闘している。

教室開設で再び成長軌道に

「2020年度から英語が小学校で正式教科になります。ECCではカリキュラムを大幅に見直し、指導用のタブレットも用意しています」。ホームティーチャー募集の説明会で、宮田さんはきびきびと説明する。「愛知県内で教室を運営されている皆さんは多くの生徒を抱えておられます。収入面でもメリットは大きいですよ」

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教室を開きたいと思ってもらえるように、宮田江津子さんはECCの魅力を伝える

新規開設を呼びかけるだけではない。「通いたいとおっしゃるお子様はたくさんいらっしゃいますよね。ビルの一室を借りて、もっと教室を広げてみてはいかがでしょうか」と、既存教室の運営者にもアプローチする。2018年6月、センター長に就くとともに課せられた「県内の教室・生徒を増やす」というミッションを遂行しようと、駆け巡る日々が続く。

ECCジュニア事業部にとって、愛知は特別な地域だ。1教室あたりの生徒数は全国平均をはるかに上回り、名古屋センターの売上高は全国トップ。だが、頭打ち傾向にある。ホームティーチャーの多くが1人で運営し、自宅を使って授業をしている点を考えると、既存教室でどんどん生徒枠を広げるのは難しい。さらに、暮らしに余裕がある家庭が多いとあって、新規参入を志す主婦層も少ない。

成熟市場を再び成長軌道に。中部地区のセンターを管轄する中日本管区長の中島雄亮さん(38)は実現に向け、ある仕掛けを名古屋センターに取り入れた。新規教室の開設だけに専念する担当の創設だ。充てたのは宮田さん。かつて部下で、手腕はつぶさに見た。「現在は後輩をフォローし、地域全体を盛り上げようとの意識が強くなっている。だからこそ、誰しも認める実力を、難問解決に生かしてほしかった」

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「宮田さんは地域全体を盛り上げようとの意識が強くなっている」と中日本管区長の中島雄亮さん

宮田さんをぜひ。そう請われる能力は多様な経験を重ねることで磨いた。

外国語系の大学に進学し、1年の米国留学を経て「教えるという仕事に携わりたい」と外国語の教育機関に就職。縁あって09年に地元愛知のECCに契約社員として転職した。「大好きな子どもたちにたくさん会え、教えることもできるだろう」と、職場はジュニア事業部を希望した。もっとも、同事業部は子どもたちに教えるホームティーチャーへの研修や助言、新規開設者の開拓や生徒募集の手伝いが業務で、「子どもたちに会うのは限られるが」と苦笑いを浮かべる。

寄り添い、役立つことを心がけ

契約社員として始まった1年目は失敗し、怒られ、仕事のやり方を身に付けた日々だった。入社してすぐ、担当するホームティーチャーから依頼された備品と教材の発注を忘れ、厳しい言葉をもらったことがある。「社会人になってから怒られたのは初めてで、ショックだった。ただ、すぐに本部にかけあって対応したことで、信頼してもらえた」

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担当のホームティーチャー一人ひとりにノートをつくり、会話をメモした

受け持った約70人を正確に覚えるため、一人ずつノートをつくり、日ごろの電話や訪問時の会話をメモした。「新人であろうと、担当は私。いい加減な対応では済まされない」と、問い合わせに答えられない場合は、「確認するので一度お電話を切らせてください」と告げ、先輩などに聞いて連絡。着実に信頼関係を築いていった。

ホームティーチャー向けの研修に携わり始め、教室を立ち上げたばかりの先生と二人三脚で生徒募集などに汗を流すことも出てきた2年目になると、「本当に楽しい、この仕事はいい」と強く感じるようになった。そして、正社員登用に応じることを決めた。周囲の社員から多くの刺激を得るうちに、いろいろな場所で働いてみたいと考えるようになった。ここから、宮田さんの生活は目まぐるしく変化することになる。

正社員になるとすぐ、東京センターに転勤する。「ECCジュニア教室の歴史でもなかったほど」新規開設の希望者が次々訪れた東京の西部地区を受け持つと、既存教室の70人に新規ホームティーチャー20人を担当することに。多岐にわたる問い合わせを詳細に調べ、丁寧に回答した。「仕事のスピードが速く、的確」。この時初めて一緒に仕事をした中島さんが抱いた宮田さんの印象だ。

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入社3年目で横浜センターのセンター長に抜てき

この生活は1年で終わり、入社3年目の12年には横浜センターのセンター長に抜てきされた。センター長は担当を持ちながら、全体を把握し、定めた目標に向けてスタッフを指導する役割も担う。「異動が早くてビックリしたし、希望していた業務とは違った」。そんな思いは頭をよぎったが、新たな業務に全力投球した。

ベテランのセンター長から話を聞き、マネジメントに関する本を読むなど、組織運営を勉強。スタッフに任せきりにせず、ホームティーチャーの様子を聞き取り、時には一緒に訪問した。「まず相手の話を聞き、何を求めているのかを知る。新規の生徒が入ったとの連絡を受ければ、手をたたいて一緒に喜ぶ。先生に寄り添って、役に立つことをいつも心がけた」。その心構えは部下のスタッフに伝えた。そして、「元気をもらったわ」と言ってもらうため、どんなときも明るく振る舞うことも欠かさなかった。

情報を集め、最善の手法を研究

センター長として将来を嘱望された宮田さんに、再度の転機が訪れる。14年のことだ。家庭の事情で地元に帰ることを求められた。転勤のある職種のままでいることは難しく、「仕事を辞めるかどうか、迷った」。ちょうどその時、転居を伴わない「地域限定職」を設ける制度がECCに創設された。横浜でも上司だった中島さんは「営業数値も求められる激務の横浜センター長の重圧から離れて、先生と接する機会も増える」と新たな職種を勧めた。「キャリアチェンジになるけれど、楽しい仕事を続けられる」。宮田さんも納得し、再び名古屋での生活に戻った。

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地域限定社員に代わり、地元愛知での勤務に

 そこから4年。スタッフとしてさらに力を付け、「700人いる名古屋のホームティーチャーはほぼ顔も、悩んでいることも分かる」ようになった宮田さんに、教室開設という新たなミッションが渡される。横浜センターに続き、再び上司となった中島さんからの申し出に「最初は嫌だと断った」。先生と接する最も好きな時間が減ってしまうことを懸念したためだ。だが、どうしても力が必要と説得され、特命に挑むことになった。

まず手掛けたのは、情報収集だった。「なぜ愛知県では先生が減っているのか」「どうすれば増やすことができるのか」。根本から探るため、担当したホームティーチャーをはじめ、ヒントを得られそうな人に会い、見解を聞いた。「数値目標を掲げるのではなく、原因を探ることから着手したことは驚き。研究熱心な一面を知った」(中島さん)

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「人の役に立っていることが何よりうれしい」と宮田さん

新規開設の説明会を開き、教室拡大を促す仕事も始まった。宮田さんはまだまだ手探りで、最善と思える方法は見つかっていないと打ち明ける。「ECCの魅力、良さをどう伝えていくのか、試行錯誤する毎日」でもある。ただ、楽しさは実感している。「何より人の役に立っているのがうれしい」とも強調する。

ホームティーチャーと向き合い、感謝され、自らも学べる。役割や業務こそ異なるかもしれないが、充実感のあるECCの仕事をこれからも続けようと宮田さんは考えている。上司である中島さんは「リーダーから最も信頼される、参謀役になってほしい」。苦しい戦況でも冷静に分析し、活路を見いだす。困ったときに、頼られる。そんな役割を宮田さんは期待されている。まずは教室開拓という場で。

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