日経ウーマノミクス・プロジェクト 女性一人ひとりが、自分らしく生きる。女性が、柔軟に、働き方や暮らし方を選べる、そんな日本にしたい。だから、日本経済新聞社は、女性が今よりもっと活躍できる環境づくりを応援します。" alt="日経ウーマノミクス・プロジェクト 女性一人ひとりが、自分らしく生きる。女性が、柔軟に、働き方や暮らし方を選べる、そんな日本にしたい。だから、日本経済新聞社は、女性が今よりもっと活躍できる環境づくりを応援します。 日経ウーマノミクス・プロジェクト 女性一人ひとりが、自分らしく生きる。女性が、柔軟に、働き方や暮らし方を選べる、そんな日本にしたい。だから、日本経済新聞社は、女性が今よりもっと活躍できる環境づくりを応援します。" alt="日経ウーマノミクス・プロジェクト 女性一人ひとりが、自分らしく生きる。女性が、柔軟に、働き方や暮らし方を選べる、そんな日本にしたい。だから、日本経済新聞社は、女性が今よりもっと活躍できる環境づくりを応援します。 日経ウーマノミクス・プロジェクト 女性一人ひとりが、自分らしく生きる。女性が、柔軟に、働き方や暮らし方を選べる、そんな日本にしたい。だから、日本経済新聞社は、女性が今よりもっと活躍できる環境づくりを応援します。 日経ウーマノミクス・プロジェクト 女性一人ひとりが、自分らしく生きる。女性が、柔軟に、働き方や暮らし方を選べる、そんな日本にしたい。だから、日本経済新聞社は、女性が今よりもっと活躍できる環境づくりを応援します。

起業の「風」を事業に生かす――シリコンバレーで磨く商社流投資の腕

日本との時差は17時間。勤務は深夜に及ぶこともあるが「夫の家事サポートで助かっています」

 世界的なベンチャービジネスの中心地、シリコンバレー。7月に米国三井物産シリコンバレー支店に赴任した木村真紀子さん(34)は、米西海岸特有の抜けるような青空の下、総合商社の新たなビジネス構築に貢献するため日々、駆け回っている。星の数ほどあるIT(情報技術)系ベンチャーの中から、将来の事業創出につながる可能性のある有望案件の種を発掘することが目的だ。

 シリコンバレーでは「技術に資金を投じて育て、それを実らせて刈り取るエコシステム(生態系)がしっかりと機能している」(木村さん)。世界中から起業家が吸い寄せられ、ベンチャーに成長のための資金を供給する投資家の動きも活発だ。人と知恵と資金の循環が生み出すダイナミズムを実感するという。

■とにかく人に会うのが仕事

とにかく人に会うのが仕事。チームメンバーともよく話し合う

 「とにかく人に会うのが仕事です」。人的なネットワークづくりが盛んなシリコンバレーでは、様々な会合に顔を出して自らの人となりを覚えてもらい、人間関係を構築することが重要だ。ビジネスセミナー会場、業界ごとに開かれるカンファレンスやパーティーなど、あらゆる場所に顔を出す。現地の“個人主義”に対応することも求められ、組織で動く日本との違いを実感する。「個人としてどんな話ができるのか、自分自身のパーソナリティを問われる」。

 所属するIT Business Division(情報産業部門)の一員として、目指すのは将来の柱となる事業の創出だ。そのための第一歩として、重点領域を設定しベンチャー投資も有効活用しながら業界知見や人脈の構築・強化を図っている。「三井物産として、将来的にどのような事業創出の可能性が見込めるかを、投資を判断する際の重要な基準にしています」。資金を提供するだけではない、商社流ベンチャー投資の手法に磨きをかけようとしている。

■投資はゴールでなくスタート

 既に何件かの投資を実行しているが、やはり喜びを感じるのはいくつもの障害を乗り越えて投資を実現した瞬間だ。チームが一丸となって進めた案件が投資に結びつくと「チーム全体に達成感が広がる」。自分が成長していることの実感も湧くという。ただ、「投資はゴールではなくスタート」。ベンチャー投資から将来の事業創出にどう発展するかが重要だ。

米西海岸の晴天の下を走り回り、未経験の仕事に戸惑いながらも成長を実感

 今は商社に身を置くが、一時は技術者の道も考えた。きっかけとなったのは、京都大学大学院の情報学の授業。チームで作成した電子商取引向けのオークションシステムがしっかりと稼動した時には「感動した」。IT業界でシステムエンジニアになることも考えたが、就職を意識した時に思いをよぎったのが家業として機械関連の貿易業を営んでいた両親の姿だった。最終的には海外ビジネスへの興味と尊敬する両親の影響もあって総合商社への就職を決めた。入社後は情報産業本部でエレクトロニクスや移動体通信事業などの経験を積んだ。米国赴任の辞令を受けたのは12年。当初はニューヨークでの勤務だった。

 米国行きの人事はありがたかったが、大きな決断が必要だった。夫とは互いの人生設計について、じっくりと話し合った。高校で化学の教師をしていた夫は妻のキャリア形成を支えるため、職を辞して米国勤務に帯同してくれた。現在は米国で化学の博士号を取得すべく受験勉強中だ。

 「夫が自分の人生設計を変更して、私を支えてくれたことに本当に感謝しています。今後も互いにキャリア形成をサポートし合えればと思っています」

 休日には夫と共にドライブに出かける。その都度、初めての土地を訪れ、プライベートでも見聞を広げることを意識しているという。

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