食後の睡魔は「消化に血液が使われて、脳の血流が少なくなるから」というわけではありません。
近年、血糖値と睡眠・覚醒の関係が分かってきました。脳内ホルモンの一種「オレキシン」は、血糖値が高くなると分泌されなくなり脳を「睡眠モード」に、逆に血糖値が低い場合は分泌されて「覚醒モード」にする働きがあります。また、同じカロリーでも高GI食品※は強い満腹感を与えると同時に、脳を睡眠モードにすることが研究から分かっています。食後睡魔に襲われる人は、血糖値の急激な上昇を抑える低GI食品を選んで取るといいでしょう。

※GIは、Glycemic Index（グリセミック・インデックス）の略で、食後血糖値の上昇度を示す指標のこと。食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取後2時間までに血液中に入る糖質の量を計ったものです。GI値が70以上を高GI食品、56～69を中GI食品、55以下を低GI食品と3つのグループに分けられます。